【近時の先物被害】 先物業者の執拗(しつよう)な勧誘や勝手な取引などでトラブルが多発していた先物取引は、二〇〇五年に法改正されて規制が強化されました。 しかし規制が弱かったり対象外の海外先物取引や金の取引、あるいは未公開株の売買と称した勧誘など、業者の手口は多様化しています。 数千万円の被害が相次ぎ、一億円を超える被害の例も起きています。 先物被害はまだまだ続いています。

適合性の原則とは・先物被害


「商品取引員は、顧客の知識、経験及び財産の状況に照らして不適当と認められる勧誘を行って委託者の保護に欠け、又は欠けることとなるおそれがないように、商品取引受託業務を営まなければならない。」(215条)。これが適合性の原則です。

問題は「・・・不適当と認められる勧誘」がどのような場合かです。不適当な場合の具体例は解釈指針である「商品先物取引の委託者の保護に関するガイドライン」に示されています。なお、このガイドラインによれば、初めて顧客に先物取引を薦める場合だけでなく、「既に取引を行っている顧客に枚数(取引単位のことです)を増やすことを勧める場合」なども勧誘に含まれます。

なお、適合性の原則違反の場合のルールについては特に規定はありませんが、最高裁平成17年7月14日判例は、「適合性原則から著しく逸脱した勧誘は、不法行為上も違法となる」と判示しています。このように適合性の原則に違反する先物業者には、不法行為や債務不履行による損害賠償責任が認められます。

商品先物取引の委託者の保護に関するガイドラインの解説はコチラ

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